佃煮

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家康と共に大坂から来た佃村の住人たちが、佃島に住み着き、将軍家に白魚を献上し、残った小魚を醤油で煮込んで保存食としたということが、佃煮の由来だと言われています。しかし、おじちゃんは佃煮のような保存食は、もっと以前からあったように考えています。

なぜなら、醤油は室町時代には醸造されていましたし、醤(ひしお)という大豆を塩とともに発酵させたものは、縄文時代にさかのぼって常用されていたそうですから、生ものの保存調味料として使われていたのは、かなり以前に遡れます。

現在の佃煮は、砂糖が大量に使われていますので、とても食べやすくなっていますが、冷蔵庫が普及しない以前の佃煮は、もっと塩っ辛いものだったそうです。野菜や魚介類は傷みやすいですから、長期に保存するのには、かなりの塩分が必要だったでしょう。

日本人の知恵は、相当昔から食料の貯蔵方法として、塩漬けだの、発酵だの、乾燥だの、佃煮だのとさまざまな手法が考え出されてきました。今では昔風の塩っ辛い佃煮は敬遠されるでしょうが、たかが佃煮と思いますが、それに至るまでには先人の知恵が詰まっているんですね。