隅田川の橋番

 

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隅田川には都内だけでも22の橋が架かっているそうです。特に有名なのは勝鬨橋永代橋言問橋吾妻橋などの名前の、一つぐらいは聞いた事があると思います。

その数多くの橋の中から歴史的遺産として3つの橋が重要文化財に指定されました。勝鬨橋永代橋清洲橋の3つです。

3つなんてケチなことを言わず、もっとたくさん残していって欲しいものです。それでなくとも東京はどんどん変わりすぎてしまいますから。

江戸時代の昔は橋は戦略的な意味合いから、僅かしか架けられませんでした。殆どは渡し舟に頼っていたのです。

その頃の橋には、橋番という見張り役がいたそうです。こんな話があります。

 

昔はこのー、何処の橋にも、橋番という者がいて、その橋から間違いが起こると、橋番の責任になりました。

『こういうように毎晩身投げがあっては、困るではないか。ええ、その方がそこにいて分からんのか。しっかり見張っておれ』

『へえ、どうも、あいすいません』

などと言って、上役に叱られたので、その晩、こー、じっと見ていると、ひとりバタバタと駆け出して行って欄干につかまり、飛び込もうとするやつを後ろからつかんで、

 

『てめえだろ、毎晩ここから、身を投げる野郎は・・・』

 

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