植物と人間

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春になると色とりどりの花が咲きます。これは、多くの花が1年以内に発芽から開花、結実を経て枯死に至る「一年生植物」で、春のうちに花を咲かせてしまって、次世代の種子を作ることに集中するためです。しかし、もともと植物は「多年生植物」だったと考えられています。

多年生植物は文字通り、複数年にわたって生存する植物のことで、一口に「多年生」といっても、1年通して緑色の葉をつけたままの「常緑草」、生長に不利な季節には地上に出ている部分は枯れて地下茎や根だけで過ごす「宿根草」があります。

しかし、多年生だと生きていくために多くのエネルギーを消費することになり、もし生育地域が水不足だと、十分なエネルギーが得られない可能性があります。そこで、少ないエネルギーでも確実に次世代を生み出すために出てきたのが、根や茎を生長させる力もすべて開花と結実に注ぐ一年生植物です。こうした事情から、雨の多い熱帯地域の植物は一般的に多年生です。

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現在のように世界中が、二酸化炭素の排出により天候不安の状態が長引くと植物たちは、自己防衛のために1年中常緑を捨てて、地上に出ている葉や茎はすべて枯れさせて、エネルギーを温存させてしまうかもしれません。そうなると葉で行われる二酸化炭素を吸い取って光合成を止めてしまうわけですから、地球上には二酸化炭素が充満し、動物の多くは死滅してしまうでしょう。このまま人類が成長を続ければ、いづれそういう危機が訪れると思います。現在でも、二酸化炭素排出世界一の中国では、毎年、排出した二酸化炭素によって900万人が死亡しているそうです。