変な町名に変えやがって

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町名    森繁久彌
本郷の菊坂町を訪ねたが、もうその町名はないと、町の古老が教えてくれた。
「変な町名に変えやがってミノベ(当時の都知事)もこういうところがダメだね」とうそぶいて昔の坂道に案内した。

昔、菊の美しいところでこの町名がついたんだが、菊も何もありゃしねえから、しょうがねえか、とさびしい坂をおりていった。(中略)

こんな話をするときりがないが、だれが変えるのか、田舎から来た役人か。どうせ変えるなら、Aの1、Bの2、Cの3と変えてくれ、そのほうがアキラメもつく。(昭和54年「わたしの自由席」中公文庫)より


先年の朝鮮人小泉純一郎の詐欺的改革で、日本国中の市町村の名称が大きく変えられてしまった。自分の生まれ故郷の名前が変わってしまって喜ぶ人は、それほど多くはないだろう。

ヨーロッパなんかには十数年ぶりに訪ねても、その景色が昔と少しも変わっていないのには感動したりしてしまうが、当地の人にとってはそれが当たり前のことらしい。建物が建ったり道路が出来たりなど多少の変化は仕方ないが、地区名や町名、村名まで変えるのは大いに問題である。

自分たちの文化を守ることに関しては、こと日本人は本当に鈍感なように感じる。東京の何処へ行ってもひと月も経つとその様相がガラッと変わってしまうことが往々にして出くわす。

変わっていい場所と変えてはいけない場所があるはずなのに、歴史も文化も理解しないコイズミやミノベのような左翼の似非(えせ)改革者によってまた日本が壊されていく。