上野 不忍池
上野でいつも賑わっているのは、アメ横ともうひとつが、不忍池です。春夏秋冬いつでも賑わいを見せています。
かっては今の倍近い広さがあったそうですが、今ではご覧の広さになっています。
以前は西ヶ原の方から流れ込んでいた、愛染川という色っぽい名前の川があり、漱石の『三四郎』の中にも、ヒロインの美禰子が、三四郎に何か謎のような言葉「迷える子羊」(ストレイシープ)と言って、田舎出の三四郎の頭の中を翻弄する場面がありますが、この川の畔だったのでしょう。
いまでも川が流れていた駒込には、「霜降り橋」という地名もありますし、根津にも「愛染橋」という交差点が残っています。
この不忍池の真ん中には、弁天様を祀った弁天堂が突き出しています。愛染川と言い、弁天様と言い、不忍池はなんか色っぽいのが似合うのでしょうかね。