根津神社

 

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根津神社は今から千九百年余の昔、日本武尊千駄木の地に創祀したと伝えられる古社で、文明年間には太田道灌が社殿を奉建している。
江戸時代五代将軍徳川綱吉は世継が定まった際に現在の社殿を奉建、千駄木の旧社地より御遷座した。
明治維新には、明治天皇御東幸にあたり勅使を遣わされ、国家安泰の御祈願を修められる等、古来御神威高い名社である。


御祭神
須佐之男命・大山咋命誉田別命・相殿・大国主命菅原道真とある。ずいぶんと古いのだ。以前から何となく来ていた神社なので、こんなに古いとは知らなかった。

須佐之男命を祭神としてお祀りする神社は、都内だけでも100社以上に亘り、『古事記』の記述によれば、神産みにおいて伊邪那岐命(いざなぎ)が黄泉の国から帰還し、日向の橘の小戸の阿波岐原で禊を行った際、左目を洗ったときに生まれた天照大御神の弟として、鼻を濯いだ時に産まれたとされている。荒ぶる神で、姉の天照大御神を困らせて、天岩戸に隠れさせた故事は有名な話。その後、ヤマタノオロチを退治する話があり、極めて人間的な神として知られている。

倭武尊(ヤマトタケル)が創祀したと書かれているが、この神は悲運な方だった。第12代景行天皇皇子で、父の天皇に兄を殺したことから疎まれて、辛くあしらわれてしまい。父天皇に反発する九州の反対勢力を制圧して帰郷する間もなく、すぐに東国の敵の制圧を命じられ苦労した末、父への不信感に苦悩しながら、帰路途中で客死してしまう。

根津神社にそんな歴史があるとは、あまり知らなかったが、都内にも古い歴史がたくさんあるので、ただ散歩していてもいろいろ勉強になるものだ。