有楽町

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 変わってしまった有楽町は、その昔(どのくらい昔かは人によって異なるだろう)よそ行きの街で、親に連れらて行くときは、一番いい洋服を着てゆく所だった。

デートをするようになった時分でも、やはりそれは変わらなかった。東京人にとっては、まさに特別な場所だった。「だった」と過去形で書いたのは、バブルの終焉とともに、その様相が変わってきて、大人の町から、ほかの繁華街と同じ様に若者の街に変容してしまい、よりによって汚くて下品な支那人たちまでが闊歩する場所になった。。

そんな街には少しも魅力を感じなくなってしまった。荷風池波正太郎ではないが、根っからの東京人には、変容してゆく街になど何の魅力も感じない。そういう街に、魅力を感じるのは他所から入ってくる人たちだけなんだろう。今や東京の繁華街もあちこちに広がり、銀座だけが特別ではなくなってしまった。昔人間にはなんか寂しく詰まらなく、味気ない東京が広がってしまったような気がしてならない。