2018-01-01から1年間の記事一覧

息苦しい天空の都市

ボリビアで一番の大都会ラパスは高度3800mのアンデスの山の中に突如現れます。街に入るには、大きなあり地獄のような形状の街の一番上からぐるぐると下って行かなければなりません。 普通は高台が高級で地価が高いのが世界の常識ですが、ここラパスでは…

カリフォルニア

60年代の反戦運動激しかりし時代の、アメリカのピッピーのコミューンで生活していたときの写真です。 10数人が、バークレーのビクトリア風の一軒家を借りて、住んでいるところへ居候していました。英語がろくすっぽ話せず往生しました。 そしてカルチャ…

隅田川の橋番

隅田川には都内だけでも22の橋が架かっているそうです。特に有名なのは勝鬨橋、永代橋、言問橋、吾妻橋などの名前の、一つぐらいは聞いた事があると思います。 その数多くの橋の中から歴史的遺産として3つの橋が重要文化財に指定されました。勝鬨橋、永代…

エーゲ海でグロッキー

紺碧な色で見る人を魅了するエーゲ海 夏のギリシャでのことでした。イタリアからギリシャに来て数日後、かみさんが急に体調を壊しました。ジンマシンが出て医者に診せたところ食中毒とのこと。数日前イタリアで食べた貝が原因らしいです。 まあそれでも折角…

連休は南の島で

フィリピン ミンドロ島 地球は航空機の発達などで、感覚的には狭くなりましたが、地理的には様々な自然があります。一年中熱い所や、氷に閉ざされている所や、同じ場所でも、低地は熱帯でも、高地は雪が降っていたりと。 初めてアメリカへ単身渡ったときも、…

南米チリのリゾート

ビーニャ・デル・マル チリの首都サンチャゴから車で2時間ほどの太平洋沿い、といってもチリと言う国は南北に細長く太平洋岸にしか面してはいないのですが、サンチャゴの暴走車だらけの町からホッとできる場所です。 豪華で大きなモナコ風の高級カジノが町…

「光陰矢のごとし」

「光陰矢のごとし」まさに言葉通りに月日の経つのは早いものです。 こんな話があります。雷様とお月様とお天道様とが旅をしました。宿屋に泊まった三人はお酒を飲み始めました。お天道様とお月様は早めに寝床に着きましたが、雷様は、しこたま飲んでグテング…

近藤勇の墓

明治になって新撰組生き残りの永倉新八翁が建てた近藤勇の墓ですが、遺体はこの場所にはありません。薩長の軍勢に出頭し、運悪くこの場所で斬首の刑に処せられたということで、墓となっています。 剣術道場「試衛館」時代には、「お前、俺」の仲だった近藤と…

チェ・ゲバラと新撰組

久しぶりに国立に来て、一橋大学の構内を歩いた。ゲバラのポスターかタペストリーだろうか、窓に飾ってある。 初めてアメリカに行った時住んだ家、と言ってもイッピー(注:yippie ピッピーではない。社会改革意識を持った者たち)のコミューンに居候した時だが…

シルバー川柳

〈あちこちの骨が鳴るなり古希古希と〉 〈年をとり美人薄命うそと知る〉寄る年波を笑いにくるんでポイしたりする「シルバー川柳」で、しばしお楽しみを ▼女性のほうが何かと若い 〈夫より三歩前行く老後かな〉 若く見せたい見られたい 〈化粧品リフォーム詐…

佃煮

家康と共に大坂から来た佃村の住人たちが、佃島に住み着き、将軍家に白魚を献上し、残った小魚を醤油で煮込んで保存食としたということが、佃煮の由来だと言われています。しかし、おじちゃんは佃煮のような保存食は、もっと以前からあったように考えていま…

決定的瞬間

フランスの有名な写真家にアンリ・カルティエ・ブレッソンという人がいましたが、彼が自分の写真集につけた『決定的瞬間』と言う言葉がありますが、それまでの写真と言えば大型の写真機でスタジオ内の人物や、大きな三脚を立てて風景を撮っていたのですが、…

春日燈籠、街の早起き

奈良の名物として、『大仏に鹿の巻き筆、奈良ざらし、春日燈籠、街の早起き』というくだりが出てきますが、街の早起きとは、けして良い意味で謂われているのではなく、奈良の鹿は古来より神鹿と呼ばれ春日大社の神の使いとして崇められていました。その鹿が…

一番うまい「武蔵野うどん」

そもそも、そばっ食いのおじちゃんがうどんを美味いと思ったのがこの店だ。国分寺北口のはずれにショボンとある昭和レトロ趣味の小さな店だ。 店の名は「甚五郎」名人の左甚五郎を気取ったのだろうか。だが確かに安くて美味い。うどんは無漂白に近く少し茶色…

ネコは猛獣

散歩をしていたらブルーシートの上で寝そべっている猫に出会いました。ちょうど昼寝から起きたところなのでしょうか、伸びをしていました。ちょつと立ち止まって写真を撮り始めると一緒にいたカミサンの足元に寄り添ってじゃれ始めています。 しかし大の動物…

桜は・・・

東京の桜は何処も満開を通り越して散っています。おじちゃんは混雑している満開の花を見るのは、敬遠です。第一、灰色がかった色のソメイヨシノはあまり好きじゃないんです。 桜の一番好きなのは、はらはらと花びらが散るころが、なんかこのー趣があってとて…

サウダージな国

おじちゃんが初めてヨーロッパに行ってから、もう20年が経ってしまいました。歳をくうわけです。そのときは一人ではなく、絵描きさんたち数人と一緒でした。 はじめの都市はベルギーのブリュッセルでした。次に訪れたのがポルトガルのリスボンでした。この…

アキバ様

落語の「家ほめ」または「牛ほめ」で小遣いをせしめようと新築した伯父さんの家をほめに行った与太郎が、伯父さんが気にしている台所の大柱の節穴に「アキバ様のお札」を貼って隠したら火の用心にもなるし、という下りがあるが、この「アキバ様」が秋葉原の…

"These foolish things" ほんのささいな事が君を思い出させる

カリブ海 おじちゃんは中学生の頃からジャズを聴いていた。マンションに住むようになってあまり聴かなくなったが、それでもipodのようなものにはジャズが入っている。 ボーカルはそんなにではないが、それでもいくつか好きなものがある。今日はなんかこのー"…

東京の桜は満開

昨日、今日で東京の桜は何処も満開。おじちゃんは混雑している満開の花を見るのは、敬遠です。第一以前から言うように、ソメイヨシノはあまり好きじゃないんです。 桜の一番好きなのは、はらはらと花びらが散るころが、なんかこのー趣があってとても感動を覚…

ヤラセの蔓延

寒さもゆるみ暖かさがましてきたが、やっと寒さと暖かさのハザマにも体が慣れてきた。街歩きもそれほど苦にならなくなってきている。 最近は地方に行っても、地方色などというものは全く失われてしまい、東京と、どこも変わらない風景になってしまっている。…

猫の墓 ひねもす のたりのたりかな

陽気は猫の眼のように変わり、寒いと思うと急に暖かく、暖かいと思うと急に寒くなったりで体調を崩しやすい。 漱石の次男の夏目伸六の随筆に「猫の墓」と言うのがあったと思う。父漱石と母のことなどが綴られていたが、確かその中に猫の墓が出てくる。 染井…

感銘すると

また京都での想い出を一つ。浅博のおじちゃんは中学校の教科書に載っていた弥勒菩薩の写真を見ていましたが、その時まで法隆寺の物とばかり思っていました。これは京都の広隆寺所蔵のものでした。 ショックでした、薄暗い堂の中で何体もの仏像の真ん中に、畏…

本郷界隈

この界隈を下町と称する無知無学な輩がいるが、ここはれっきとした昔からの山の手である。下町とは昔は粋でイナセで洒落た場所、反対に山の手とは野暮で田舎くさく、江戸っ子には自慢できる場所ではなかった。確かに、ここ本郷は粋とかイナセとかの言葉から…

チンドン屋さんが怖い 滝田ゆう

そんなばかなと笑われるかもしれないけれど、チンドン屋のおじさんも、なにやら怖くて、ぼくはほとんど傍へ寄れなかった。手甲脚絆に草鞋掛け、三度笠かぶって、鉦と太鼓で、町中を練り歩くさまは大いに興味をひかれるものの、それは半ば怖いもの見たさとい…

世の中そんな甘いもんじゃないよ

※実際にあった話です 居酒屋でたまたま隣り合わせた二人の男が話し始めました。 「ここは酒の量りがいいよねー」「そうですねー、酒飲みはお猪口一杯分でも余計に入っていると嬉しいですからね」「そうそう、あんたもなかなか呑み助だね」「エー、酒飲みはみ…

東京露地考

小沢信夫「いま・むかし東京逍遥」昭和58年 にこんな一節がある。 ・・・そのビルとビルの隙間を左に折れる。すると裏側は、小さな家並みがひしめいている。ウサギ小屋クラスの住宅、家内業程度の印刷下請工場、小商店、木賃アパート群。それらが路地に植え…

江戸川柳

落語の中には川柳や都々逸がよく登場します。毎年だかやっているサラリーマン川柳やシルバー川柳の中には、結構面白いのもあります。川柳は好きですが、江戸川柳はかなりの教養がないと理解できない事があります。例えば 『五十字に足りず万事の用に足り』 …

ちょっと!そんな新しいの着てどこ行くの?

おじちゃんの友人で中年を過ぎた売れない落語家がいます。先日、目をつけていたクラブのホステスとやっとのことでデートにこぎつけたそうです。 そして普段着ることのない新しい背広を大枚をはたいて買い、その日を待っていました。 出かける日はあいにく朝…

世の中で恋に酔いしれるほど、気分のいい時はありません。生きていると幸せを実感する時です。恋愛についてはいろいろな格言、名言があります。曰く、 愛に国境はない バイロン恋は結婚よりも楽し カーライル嫉妬は必ず恋とともに生じる。しかし恋とともに消…